こんにちは、東京ベイハウス株式会社の正直くんです。
本日のとんでも不動産。ご来店されたのは、平日は朝から終電まで働いている20代後半のキャリアウーマン。「お休みが土曜日しかないんです。今日1日で5件、いえ、できれば7件!全部見て、夜には決めたいんです!」と、Googleマップをひらいたスマホをこちらに突き出しながらの宣言です。気持ちはわかりますが…ちょっと正直、お話しさせてください。
結論からぶっちゃけますと、1日に内見できる現実的な件数は3〜5件。それ以上回ると、頭の中で物件の記憶が混ざって「どこが2階の角部屋だったっけ?」状態になります。今日は1日で複数の物件を内見する時の効率的な回り方・比較メモの取り方・即決を迫られた時の対処まで、業界の段取りも含めて正直に解説しますよ。
1日で何件まで内見できる?正直な現実

正直さん、今日は本気で部屋を決めにきました!リスト見てください、SUUMOで気になった物件を15件ピックアップしてきました!

15件!?日帰り強行登山のスケジュール感ですね。正直に言うと、その情熱は素晴らしいんですけど、3件を超えたあたりから記憶が溶け始めますよ。

溶けるって、アイスじゃないんですから!私の記憶力をなめないでください!

ぶっちゃけますけど、僕も新人の頃にお客様と1日6件回って、最後の物件で「あれ?さっき見たお部屋ってどっちでしたっけ?」って案内中に言って怒られたんです。プロでも記憶が混ざるんですよ。
1件の内見にかかる時間は、現地で見るのが15〜30分、不動産会社への往復や物件間の移動を含めると合計60〜90分が現実的な目安です。これを5件こなすと、移動だけで6〜7時間。お昼休憩と最後の比較タイムを入れたら、ほぼ朝10時から夜18時までフル稼働の計算になります。
そのうえ、7〜8件目になると人間の脳は「キッチン広かった物件」「お風呂が新しかった物件」「玄関が狭かった物件」みたいなパーツでしか覚えていられなくなります。総合判断ができなくなるんです。
正直くんが推奨する「3+2方式」

じゃあ何件がベストなんですか?教えてください、正直さんプロデュース内見ツアーを!

僕がオススメしているのは「3+2方式」です。本命3件と保険2件、合計5件まで。これ以上は脳の処理能力的に厳しいですよ。
具体的にはこういう配分ですよ。
3+2方式の内訳
- 本命3件:条件に95%以上マッチしていて、家賃・立地・設備のどれをとっても「ここに住みたい」と思える物件
- 保険2件:本命より1〜2割条件が落ちるが、本命が他決していた場合の受け皿になる物件
- 合計5件:朝10時開始、お昼休憩を挟んで夕方16時頃に終了する標準スケジュール

えー、でも15件のリストの中から本命3件に絞るのって、正直、難しいんですけど…。全部「いいな」って思って残したんです。

ここで僕の出番なんです。図面と写真と所在地と築年数を見て、その15件から「内見する価値のある5件」をプロが絞り込むんですよ。これが不動産屋の本来の仕事です。
図面の段階で建物の方角・隣接する道路・最寄り駅からの実際の徒歩動線・周辺の音環境はかなり読み取れます。SUUMOでは「徒歩5分」と書いてあっても、地図で見ると線路を越える歩道橋経由で実質徒歩7分、というケースは日常茶飯事。事前に潰せるノイズは内見前に潰しておくのが効率化の第一歩ですよ。
回り方の鉄則:エリア順か路線順か

5件に絞ったとして、どういう順番で回ったらいいんですか?やっぱり本命から行く?

順番は「本命優先」ではなく「地理優先」です。移動時間を最小化するルートを組むのが鉄則ですよ。
たとえば五反田・大崎・武蔵小山の3エリアにまたがる5件を回るなら、品川区内を西から東、もしくは東から西へと一筆書きで回るのが基本です。本命だからといって遠い物件を1件目に入れてしまうと、戻りの移動で時間と体力を浪費しますよ。
回り方パターン2種
- エリア順:同一エリア内で固める。徒歩や自転車で移動可能。物件の比較が直感的にしやすい
- 路線順:同じ沿線で固める。電車1本で移動可能。沿線で家賃相場の感覚を掴みやすい
※どちらにせよ、移動時間が短い順番に並べ替えるのが正解

でも、お昼ご飯ってどうするんですか?お腹空いたら正常な判断できないですよ私!

本気で同意します。お昼休憩は必ず3件目と4件目の間に確保してください。空腹で内見すると、キッチンの広さもバスルームの清潔感も判断が雑になります。
正直くん的には、お昼休憩は45〜60分しっかり取ることを推奨します。理由は2つ。1つは脳をリセットして午後の3件を新鮮な目で見るため。もう1つは、午前中に見た物件についてその場でメモを整理する時間を作るためです。
比較メモの取り方:印象が混ざらない3つの工夫

メモといってもスマホでパシャパシャ写真撮るくらいしか…。記録の仕方にコツがあるんですか?

めちゃくちゃありますよ。同業者に怒られそうですけど、お客様が比較メモをきちんと取ってくれると、僕らも提案の精度が上がるので大歓迎です。
印象が混ざらない比較メモの工夫を3つ紹介しますよ。
1. 物件名フォルダを先に作っておく
スマホの写真アプリで、内見前に物件ごとのアルバム(フォルダ)を作っておきます。1件目を見終わったらその場でアルバムに振り分け。あとから「これどこの物件だっけ…」を防げます。
2. 同じ順番で写真を撮る
玄関 → 廊下 → リビング → キッチン → バス → トイレ → 各居室 → 収納 → ベランダ → 共用部、という撮影ルーティンを固定します。並べた時に同じ順番で比較できるので、後で見返した時の判断速度が段違いです。
3. 「物件名 + 1行印象」を音声メモに残す
内見直後、物件を出た瞬間に「五反田の○○マンション、玄関は狭いけど採光は最高、ただし上階の足音少し気になる」という1行印象をスマホの音声メモに録音します。文字より速くて、感情の鮮度を残せます。お昼休憩でこれを聞き直すと、午前中の3件が頭の中で並びますよ。

音声メモ、私もよくサボってる…そっか、文字で書くより断然速いか。早速やります!

あと、A4のチェックシートを5件分印刷して持ってくる方法もありますよ。手書きで○△×をつけていく原始的な方法ですけど、後で並べた時の比較しやすさは最強です。
「他決リスク」と即決を迫られた時の対処

正直さん、私の友達が前に部屋探しした時、内見の途中で「他のお客さんも検討しています、今決めないと埋まりますよ」って言われて焦って決めたら、後で全然違う物件があってめっちゃ後悔してたんです。あれってどうしたらいいんですか?

あー、それ、業界用語で「他決煽り」って言うんです。同業者にめちゃくちゃ怒られますけど、正直に言いますね。本当に他で申込みが入ってるケースは半分以下です。

えっ!半分以下なんですか!?でも、本当に埋まる時もあるってことですよね?どうやって見分けるんですか?

本当に申込みが入っている物件は、業者間流通サイトの「ATBB」っていうデータベースで「申込あり」のステータスに変わってるんです。お客様の前で僕がスマホでサクッと確認できますよ。
もし内見途中で「今決めないと埋まる」と言われたら、こう返してください。「ATBBで申込ステータスを見せてもらえますか?」。これだけで、本当に申込みが入っているかどうかが一発でわかります。本当に入っていれば画面を見せてくれるはずですし、口だけの煽りなら言葉を濁すはずですよ。
即決を迫られた時の3つの対処
- 「ATBBで申込ステータスを確認させてください」と伝える
- 「今日の夜まで返事します」と時間を区切って一度持ち帰る
- その日の他の内見をキャンセルする前に、必ず文書(メール・LINE)で物件名を再確認する

正直さん、それ言って大丈夫なんですか…?同業者の方々がうしろから刺しに来ません?

こんなこと教えたら僕の営業成績下がりますけど…お客様が後で「焦って決めて後悔」するくらいなら、正直に教える方が長い目で見て信頼してもらえると思うんです。
正直くんの「内見ツアー段取りの型」
最後に、僕が普段お客様にお出ししている「1日内見ツアーのモデルスケジュール」をご紹介しますよ。あくまで一例として、調整の叩き台にしてください。
3+2方式・標準タイムテーブル
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 10:00〜10:30 | 不動産会社で打ち合わせ・図面の最終確認 |
| 10:45〜11:15 | 物件1(保険) |
| 11:30〜12:00 | 物件2(本命) |
| 12:00〜13:00 | お昼休憩+メモ整理(必須) |
| 13:15〜13:45 | 物件3(本命) |
| 14:00〜14:30 | 物件4(本命) |
| 14:45〜15:15 | 物件5(保険) |
| 15:30〜16:30 | 不動産会社に戻って総括ミーティング |

最後の「総括ミーティング」って何するんですか?申込み?

5件の写真と音声メモを並べて、お客様と一緒に比較表を作る時間です。ここで頭が冷えた状態で1位・2位・3位を決められたら、その場で申込みでもいいですし、翌日まで考えてからでも構いません。

翌日まで待ってくれるんですか!?1件目で煽られて焦って決めなくていいんですね…!

もちろん本当に競合がいる場合は急いだ方がいいですけど、その判断もATBBの画面を一緒に見ながら冷静にやれば大丈夫です。お客様の人生に関わる選択ですから、焦らせるのが僕らの仕事じゃないですよ。
まとめ:「3+2方式」と冷静なメモが最強
1日で複数物件を内見する時のポイントを正直くん流にまとめると、こうなります。
- 内見は本命3+保険2=合計5件まで。それ以上は記憶が混ざる
- 順番は本命優先ではなく地理優先で移動時間を最小化
- 3件目と4件目の間にお昼休憩を必ず確保してメモ整理
- 写真は物件別フォルダ+同じ撮影順序で混ざらないようにする
- 内見直後に1行印象を音声メモで残すと比較がラク
- 「他で決まりそう」と煽られたらATBBの申込ステータスを確認してもらう
- 不動産会社に戻って総括ミーティングで1位・2位・3位を決める
大切なのは、貴重な休日を消化する内見の1日を「焦って決めて後悔する日」ではなく「冷静に比較して納得して決める日」にすること。段取り次第で部屋探しの満足度は2倍以上変わりますよ。
東京ベイハウスでは、品川区・大田区エリアの賃貸物件で、お客様のリストから本命5件への絞り込みからスケジュール作成まで、内見ツアーの段取りをまるごとお手伝いしていますよ。「とにかく1日で全部見たい」というご相談も、地図とスケジュールを開いて一緒にプランニングしますので、お気軽にご相談くださいね。







